遠くから来て遠くまで。

エルネア王国プレイ中に生じた個人的妄想のしまい場所。

性格を変える薬(3)※完結

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「...イグナシオさん、急に話があるって、どうしたの?」

オリンピア...。もう薄々気付いていると思うけど、

俺はもう...君の知っている、君の好きになってくれたイグナシオではないんだ。

...性格を変えるための薬を飲んで、「俺」が、元のイグナシオの体を乗っ取ったような状態になってる。全然態度や行動が今までと違うだろう?

別に演技をしているわけじゃないよ。もう一生、このままだ。

こうしないと、俺はこれからやるべき仕事を果たせないから...。

元のままのイグナシオじゃ弱虫で無理だったから、俺が代わりにやることにしたんだ。

だから...こんな状態で一緒にいることは...君に申し訳なくて。

今ならまだ間に合う。俺は前のイグナシオみたいに優しくないし...

君が望むなら、他の相手を探してくれて構わないと思ってる。」

「...そう。ねえイグナシオさん、あなたが別人になったのなら、わたくしのことも嫌いになったのかしら?他の女の子のことが気になったりしてるの?」

「...いや。俺は...前のイグナシオと同じように、君のことが好きだよ。

本当はこれからも、一生側にいてほしいと思ってる。

でも、急に人格が変わってしまった相手と、一緒にいるなんて辛いだろう?

うちの母さんだって戸惑ってるよ。

俺はこれから、他の人から見たら..冷たいとか、あるいは見方によっては卑怯に見えることもやらなくちゃいけない。前のイグナシオは、そんな男じゃなかったろ?」

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「イグナシオさん...人の本質なんて、そう簡単に変わるものじゃないわ。

あなたが本当に優しくなくなったのなら、わざわざこんなこと言わないでしょう?

適当にごまかしてそのままにしておくわよ。わたくしに選択権なんて与えないわ。

それに...前のイグナシオさんだって、弱くなんかなかったわ。

強いからこそ、自分がするべきことを解っていたからこそ、使命を果たすために、自分を失う覚悟で、あなたのことを呼びだしたのよ。自分を失うなんて怖いことなのに。

あなたは昔も今も変わらず、優しくて強い人よ。

子供の時...ムーグの図書室で出会って、学校が怖かったわたくしに、一緒に学校に行こうって手を差し伸べてくれた...あの時からあなたはちっとも、変わってなんかいないわ。表面上の口調や態度なんて、どうでもいいことだわ。」

オリンピア...。」

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「わたくしは...今までのあなたも、今のあなたも、変わらず愛してるわ。

だから...一緒にいさせて、これからも、ずっと。

あなたの仕事を、あなたの運命を、共に背負っていきたいの」

オリンピアの声が、優しく、そして静かに、心の中に沁み入っていった。

...共に歩んでくれる相手がいる。自分を受け入れてくれる相手がいる。

ただそれだけで、背負った荷物の重さが、ふっと軽くなるような気がした。

もう迷うことはないんだ。俺は目指す道を歩いて行けるー。

俺はオリンピアの、白く柔らかな手を強く握って、彼女の目を見つめた。

「...オリンピア...分かった。俺の側にいてくれ。俺には君が必要なんだ。

この先、一生...。」

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-汝、新郎イグナシオ、妻と互いに寄り添い、永遠の支えであり続けることを誓いますか?-

「...誓います」

-汝、新婦オリンピア、夫と妻と互いに寄り添い、永遠の支えであり続けることを誓いますか?-

「...誓います」

-では、神の御前に互いの愛の証をお示しなさい-

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-やっと一緒になれたね-

-もう離れないわ-

 

 

(あとがきのようなもの)

まずは...こんな自己満足の文章を、最後までお読みいただいて、本当にありがとうございます。

物語調にしていますが、イグナシオの性格変更は、完全に中の人の都合です。

「優しさ+2」男子の、一人称が「私」となるソフトな口調も、シャープな二系目の顔立ちも、それぞれ単体では全く問題ないのですが、顔立ちと口調のギャップがどうしても自分の中ではしっくり来ず...このままではゲームのプレイそのものが苦痛になりそうだったので、思いきって性格を変えてしまいました。ごめんねイグ...。

子供時代もおもちゃで「優しさ」を下げようと頑張りましたが全く効果なく、

あげくの果てにはラムサラをかっ食らいましたが、なぜかそれでも下がらず。

結局のところ、イグナシオはどうやっても優しい子ってことなのでしょうね...。

上の捏造物語と違って、性格変更のタイミングは、実はオリンピアと婚約後。

婚約破棄もできないエルネア社会でいきなり人格変わったらそれは鬼畜なので、話の中ではタイミングを婚約直前にずらしてしまいました(^^;

当時は全く、プレイにおいて「相性」というものを意識していなかったため、このときも「ロマンチスト」な妻との相性変化は何も考えず「行動的」に変更。

特にその後のプレイに影響はなかったものの、今見ると相性イマイチな組み合わせだったんですね。(^^;冷や汗ものです。

性格 - ワールドネバーランド・エルネア王国の日々 Wiki*

元の「しなやかな魅力」での相性もさほど良くはなかったので、よくも悪くも変化なかったということでしょうか。

それでも引き継ぎ後も、仲良く一緒に帰ってる姿をよく見かけたので、まあ良かった...。今だと怖くて絶対相性表チェックしますけど(^^;

 

(キモイ裏設定・オリンピアとの馴れ初め)

少年時代のイグナシオは、同い年の叔母カレンのことが好きでしたが、当然叔母と甥は結婚できないので断念。カレンと距離を置くため、学校をさぼって、ムーグの図書室に籠ります。そこで出会ったのが登校拒否気味の不思議な少女・オリンピア。イグナシオはオリンピアのことが気にかかるようになり、自身が学校に復帰した後も、オリンピアを学校に誘う...という裏設定を脳内で捏造しております。ああ恥ずかしい...。